オーデマ ピゲに集ったゴルフドリームチーム

公式instagramより

オーデマ ピゲは創業者一族であるオーデマ家”“ピゲ家によって経営される最も歴史ある高級時計ブランド。1875年の創業以来、オート・オルロジュリー(高級時計製作)の歴史における重要なページを記し続けてきた。

 オーデマ ピゲがゴルフに力を注ぐ理由には、ゴルフと時計づくりには“正確さ”“タフさ”“情熱”など多くの共通点があることがまず挙げられる。鍛錬と努力を重ねて常に最高の結果を出し続けるアスリートである彼らは、オーデマ ピゲのブランド哲学である【To break the rules, you must first master them.(掟を破るには、まずそれを熟知する必要がある)】を体現する存在なのである。

 オーデマ ピゲとゴルフの関係は、1989年に最初のアンバサダーとしてニック・ファルドを迎えたところから始まる。現在契約を結んでいるのは、ダレン・クラーク、ミゲル・アンヘル・ヒメネス、ビジェイ・シン、ヘンリク・ステンソン、イアン・ポールター、リー・ウエストウッド、ダニー・ウィレットといった豪華メンバー。さらにザンダー・シャウフェレ、ウェズリー・ブライアン、ブランデン・グレイス、エミリアーノ・グリージョ、パトリック・カントレー、ティレル・ハットン、バド・コーリー、タニア・テア、カーティス・ラック、マーティ・ドゥ、ピーター・ユーライン、ポール・ダン、アンドリュー・ジョンストン、レナート・パラトーレ、アンディ・サリバン、マット・ウォレス、ベルント・ウィスバーガー、ロマン・ランガスクなど、欧州ツアーメンバーを中心に巨大な『ゴルフドリームチーム』と呼ばれ、圧倒的な存在感を放っている。

ドリームチームのメンバー、左から: ダニー・ウィレット、ビジェイ・シン、ザンダー・シャウフェレ、 アンディ・プラウドマン、ミゲル・アンヘル・ヒメネス、オーデマ ピゲCEO フランソワ・ベナミアス、ピアース・ワード、ティレル・ハットン、イアン・ポールター、バド・コーリー、タニア・テア、カーティス・ラック、ウェズリー・ブライアン、エミリアーノ・グリージョ、ヘンリク・ステンソン、マーティ・ドゥ、ピーター・ユーライン

このオーデマ ピゲのゴルフドリームチームはアンバサダーとしてブランドを支えているだけではない。それは世界各国から招待れたAPのウォッチコレクターが一緒にプレーできるスペシャルなイベントにも登場する。それが『ゴルフインビテーショナル』。2013年に始まり年2回開催される特別なイベントだ。コンセプトはシンプルに、「APゴルフドリームチームのプロゴルファーと世界各国の時計コレクターが一緒にプレーすると、どんな魔法が起こるのかを見てみよう」という楽しい試みだ。

今年の5月に開催されたイベントの様子

イベントは3日間行われ、ゲストはその都市でも選りすぐりのスポットをドリームチームと同じ目線で楽しみ、普段のツアーでの舞台裏を聞いたり、コーチングを受けたり、ともにラウンドする機会を満喫する。これまでにドバイやロンドン、サンフランシスコ、ニューヨーク、オーランドで開催されてきているが、ゲストにとっては貴重な時間を満喫できるイベントとして人気だ。

2018年は5月7日にオーランドで最初のゴルフインビテーショナルが開催された。レイクノナG&CCに世界各国から集まった64名のウォッチコレクターは、オーデマ ピゲのCEOや世界のトップのゴルファーたちと共にプレーを楽しんだ。

もちろんツアーの最前線でもオーデマ ピゲは存在感を見せる。今年4月の米男子ツアー『ヒューストン・オープン』で優勝したイアン・ポールター。ゴルフ界きってのファッショニスタとしても知られる。彼はオーデマ ピゲとアンバサダー契約を結んでおり、彼が『ヒューストン・オープン』の時に着けていた腕時計は『ロイヤル オーク コンセプト・GMT・トゥールビヨン』だ。

優勝カップを掲げるイアン・ポールター(本人のinstagramより)

ホワイトがモダンで高級感を醸す

鮮やかに白く、なめらかに力強く。ロイヤル オーク コンセプト・GMT・トゥールビヨンは、その技術にも美しさにも妥協を許さない、先駆的なコレクターや鑑識眼を持つ人のための時計だ。

 チタン製ミドルケースと一体化されたラバーストラップが、ホワイトセラミック・ベゼルと融合し、極めて複雑に配置されたトゥールビヨンキャリッジとその内部の第二時間帯をそのフレームの中に納め、ケースとムーブメントの完璧な調和を奏でている。

 純白のセンターステージ上部のブリッジは、複雑な加工を要するホワイトセラミック製で、これは現在でなければ作る事のできなかったものであり、オーデマ ピゲの素材開発に対する絶え間ない努力による賜物である。

 

 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク コンセプト・GMT・トゥールビヨン

キャリバー/2930 手巻き、直径/35.60mm、厚さ/9.90mm、石数 29石、部品数/291、パワーリザーブ/237時間、振動数/3Hz(21,600振動/)GMT 24時間表示、ナイト&デイ表示、ホワイトセラミック製アッパーブリッジ

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ゴルフウエアの秀逸なるマイノリティー<グレイソンvol.2>

 

登場してからわずか2年あまりで、名だたるアメリカのコースのプロショップに広がっていったグレイソンのウエア。アメリカの目の肥えたスマートゴルファーたちを振り向かせた、ウエアに注がれた思い入れを、前回に引き続き、グレイソンの正規輸入元であるキッチンの岡部成哲さんに聞いてみた。

Q ファッションシーンの最前線で活躍してきたキャリアを考えると、ポロシャツなどコットンを重視しそうなイメージもありますが?

A チャーリー シェファーの視線はあくまでシリアスゴルファーに向けられています。プレーにいちばん適して、着心地のいいポロシャツの素材は、コットンではなく化繊であるというのが彼の考え方です。多く用いられているポリエステル×ポリウレタン素材はハリを残しながら、軽くてしなやか。もちろん伸縮性もたっぷりと備えています。ところが一般的なゴルフポロにありがちな、スポーティとされながら、見方によってはチープにも思える、素材がもつ光沢感がありません。

また機能性のアドバンテージばかりに目が向けられるポリエステル×ポリウレタン素材ですが、実は少しくすんだ感じのパステルトーンはコットン100%では表現できません。この素材だからこそできる発色です。ゴルフをするための機能性は十分に備えながら、スポーティに振れ過ぎない。これはグレイソンのもち味のひとつです。

Q サイズ感やシルエットもアメリカからのインポートとは思えないバランスに見えます?

A 最近のゴルフウエアのポロシャツは素材の伸縮性が向上したせいか、細すぎるシルエットが目につきます。これはゴルフスタイルとして、あまりスマートなルックスとはいえません。もちろんオーバーサイズのようなゆったり感では困りますが、タイトになりすぎず、ゆったりしすぎないグレイソンのバランス感の方が、細身をアピールするウエアよりも上品に見えるのではないでしょうか。しかもインポートにありがちな、サイズのズレを感じることなく、自身のサイズそのままに選べばベストフィットになるはずです。

パンツもほどよい細身のシルエットで、きっちりと伸縮する素材によって、しゃがんだときもテンションがまったく気になりません。もちろんだぶつくこともないベストなバランスで作られています。そのために素材から開発に携わっています。

Q ゴルフウエアらしいポロシャツに加えられたグレイソンらしいファッション感覚とは?

A ポロシャツの襟に注目してください。ゴルフポロの襟はソフトで、着ているうちにヨレヨレになってしまうような心細いものか、それを避けるためにがっちりとしたリブ編みにして、ヨレない代わりに、襟が身頃から浮き上がってしまうようなものが多いです。そして崩れるのか、崩れないのかがポイントになり、あるべき美しい襟のカタチまで問われません。

このグレイソンのベーシックタイプのポロシャツの襟はリブ編みになっていますが、かなり薄手で身頃とも調和しています。着てみると、襟が襟腰(襟の折り返しから下の、首にそって立っている部分)にぴったりと付くのではなく、襟はわずかにふんわりとふくらんで、ラウンドしながらロールしたような状態に保たれます。これは実に上品で洗練された演出で、ゴルフポロでは見かけません。ボタンをひとつ外すのか、ふたつ外すのか、その違いはラフになるのかだけではないのです。もちろんこうした演出には、素材選びや襟腰をデザインするハイレベルなノウハウが生かされています。

Q 機能とスタイリングをとことん両立させようという姿勢は貫かれていますね?

A 秋冬になるとカシミアのニットウエアが登場するのですが、あえてカシミア100%では用いません。最近主流のハイゲージ風の繊細なカシミアセーターは軽くて、柔らかです。そのため素材の質にかかわらず、スイングを繰り返すことで擦れて、脇のまわりにすぐ毛玉がでてしまいます。そこでグレイソンはウールと混紡します。カシミアは多めにして、独特な質感は残しながら、ウールで毛玉がでにくいように強度を保つ。そのためのベストな配合を目指すところもグレイソンらしいこだわりです。

ゴルフウエアにふさわしい機能性と服としての美しさの完璧な融合。とかく機能ばかりが先走りする中で、グレイソンにはきっちりとファッション性も両立させた完成度の高さがある。それゆえにまだゴルフウエアとしてはマイノリティーかもしれないが、スマートゴルファーが理想とするスタイルを見つけ出せる予感がする。

 

岡部成哲/株式会社キッチン 代表取締役。高校、大学時代はゴルフ部に所属。アメリカ留学後、コンサルティング会社を経て、アパレルの世界に入る。PGAショーで出会ってから1年間交渉を続けて、グレイソンの正規日本輸入代理店に。

問キッチン tel:03-6412-8826

 

 

ゴルフウエアの秀逸なるマイノリティー<グレイソンvol.1>

ルーク・ドナルドがRLXの次に選んだウエア

アメリカ発のゴルフウエアのイメージを思い浮かべてみる。素材の機能性は優れているけれど、サイジングやシルエットが日本人には合わない。リゾートやサーフィンのテイストが強く、カジュアル度が高い分、スマートさに欠ける。ゴルフウエアという枠を取り払えば、こうした認識は必ずしも当たらないのだが…。

今回紹介するグレイソンはアメリカ生まれでありながら、こうしたアメリカ発のゴルフウエアのイメージを軽やかにくつがえしてみせる。デビュー間もないながらアメリカのゴルフシーンに定着した、この気になるブランドの横顔を、日本正規輸入元であるキッチンの岡部成哲さんに聞いてみた。

Q グレイソンというブランドの生い立ちを教えてください

デザイナーのチャーリー シェファー(右)

A 2016年春にアメリカで誕生しました。正式な名前はグレイソン クロージャーといいます。アメリカのゴルフウエアはやはり西海岸発が多いのですが、グレイソンはニューヨーク生まれ。本社はマンハッタンから北へ1時間ほど行ったところにあります。デザイナーはラルフローレンのRLXでチーフデザイナーを務めていたチャーリー シェファー。彼が独立して立ち上げました。すでにRLXでゴルフウエアとして評価されていたこと、さらに彼自身もハンデが2~3というゴルフ好きだったということもあり、ゴルフウエアを手がけることになったようです。

Q アメリカ西海岸とグレイソンが生まれた東海岸では、ゴルフウエアに違いがありますか?

A ゴルフウエアに限ったことではありませんが、ロサンゼルスなど西海岸から生まれたウエアは、どちらかといえばリゾート感覚が強く、開放的で、カジュアル色が濃いのが特徴です。ところがグレイソンのゴルフウエアは素材、カラー、カッティング、どこを見ても西海岸発のウエアにはない、シンプルなデザインの中に都会的で洗練された魅力があります。ポロシャツやパンツを見ると、そうした東海岸のニオイを特に感じます。

Q 具体的にはどういった部分を指すのでしょうか?

A わかりやすいところではロゴのあしらいですね。グレイソンのアイコンはオオカミのモチーフなのですが、もしかすると気がつかないくらい、さりげなくデザインされています。またグレイソンはブルーを得意としています。ブルーの無地系ポロシャツといってもシャンブレーシャツのような浅い水色から、インディゴを思わせるネイビーに近いブルーまで、ブルーの種類をさまざまに表現しています。カラーバリエーションがずらりと並んだ光景は、上質なドレスシャツやニットウエアを眺めているかのようです。

Q 岡部さんのグレイソンとの出会いは?

PGAショーでのグレイソンのブース

A 2016年のPGAショーです。そのときのグレイソンのブースを見て衝撃を受けました、まるでアメリカのラルフローレンの本店を思わせるような空間でしたから。そしてディスプレイされていたウエアもその世界観とピッタリとマッチしていました。しかもゴルフウエアであるための機能的な条件をきっちりと満たしながら、どれだけファッション性をもたせるか? この難しい課題にしっかりと答えていました。

Q ブランドが生まれて2年あまりですが、アメリカでの評価は?

A 主に取り扱われているのは、コースのプロショップです。アメリカのゴルフウエアでムーブメントが生まれるのはプロショップから。街のゴルフショップは専門店というより、ゴルファーのためのスーパーマーケットといった位置づけです。ですからプロショップを足場としました。現在では全米トップ100にランキングされるコースのプロショップには、すべてグレイソンのウエアがあります。しかもメジャーブランドを押しのけて、メインブランドとして、ショップの中心にディスプレイされています。現在はイギリス、日本でも、アメリカと同じスタンスで展開されています。セントアンドリュースのオールドコースのプロショップにも入っていますよ。

Q プロゴルファーとの関係はどう築いていますか?

A グレイソンの成長を考える上でプロの存在は重視しています。現在、PGAツアーでは3人のプロがグレイソンのウエアを着て、トーナメントを転戦しています。中でもグレイソンのシンボルとなってくれているのがルーク・ドナルドです。以前、彼がRLXのウエアを着ていたとき、デザインをしていたのが、現在、グレイソンのデザイナーであるチャーリー シェファーでした。その当時から、ふたりは選手とデザイナーの関係を超えて、互いの才能を認め合う親友でした。ルーク・ドナルドがRLXから離れたあと、グレイソンのウエアを愛用するようになったのは自然な流れでした。グレイソンのウエアのよき理解者です。

 

岡部さんはチャーリー シェファーの仕事ぶりを、お金をかける(高い素材を使うとか、凝った仕様にするとか)ことでこだわりを作るのでなく、あたり前なことを見直しながらこだわりを生み出していくという。次回はそんなグレイソンらしいモノ作りについてうかがう。

 

岡部成哲/株式会社キッチン 代表取締役。高校、大学時代はゴルフ部に所属。アメリカ留学後、コンサルティング会社を経て、アパレルの世界に入る。PGAショーで出会ってから1年間交渉を続けて、グレイソンの正規日本輸入代理店に。

 

問キッチン tel:03-6412-8826