ベストスコアを支えてくれる仕事人/ゴルフ練習場支配人

遠山支配人は日に焼けたスポーツマン風

クルマを駐車場にとめて、フロントでチェックイン。そして打席でストイックに練習。ゴルファーとして、よくお世話になっている施設なのに、ゴルフ練習場のスタッフとコミュニケーションをとる機会はあまりない。一心不乱に練習している私たちの裏で行われているゴルフ練習場のお仕事とは?

お話を聞いたのは東宝調布スポーツパークの支配人、遠山聡さん(48歳)。東宝調布スポーツパークはゴルフ練習場に加えて、ショートコース、さらにテニスコートも併設する複合スポーツ施設。テニスのコーチとして入社。テニス部門の支配人に。現在のようにゴルフ、テニスを合わせたクラブハウスをもつ複合施設となり、4年ほど前からゴルフを含めた総合支配人となった。約50名を率いる支配人といえども、すべての実務を分担しながらこなしている。

出社は9時。早番のときは6時。まずは売上確認などのデスクワークをこなす。フロントのスタッフの手が電話対応などでふさがったら、率先してサポート。機械の不具合を知らせるブザーが鳴れば、急ぎ機械室へ。ボールの詰まった場所を見つけて機械をリセットする。欠けたボールなどが原因でボールが詰まるのだが、湿気の多い梅雨から夏はこうしたトラブルが多いという。

昼食後は外部の業者やスタッフとの打ち合わせ。練習場のイベントやキャンペーンはこうした機会に支配人が決定していく。専門の警備員が入らない日は駐車場の整理にも入る。混雑時の誘導や待機の案内など、数時間にわたり立ち続けることもめずらしくない。テニスコーチを務めてきた経験から、ピンチヒッターでテニスを教えることもあるという。

打席の巡回、ボールのつまりを直すのも仕事のひとつ

あと専門の打席係がいないため、スタッフと手分けをして打席を巡回する。空いた打席のゴミを片つけたり、練習場専用のボール以外で打つといったルール違反がでないようにするために、欠かせない大切な作業だ。退社は19時くらい。遅番なら22時を過ぎる。施設のクローズ後の片づけはスタッフだけでは足りないので、ボールの回収などは大学のゴルフ部員の応援を仰ぐ。バイト代は打席の使用料で相殺しているという。

そんな多忙な練習場支配人が気にしているのは空模様だ。

ゴルフ場の支配人が天候を気にするのは以前も紹介したが、実は練習場の支配人も天気にはとても敏感だ。もちろん天候や気温によって訪れるお客さまの数も変わるので、支配人に限らずスタッフは1日何回も天気予報をチェックする。さらに今年の梅雨は雨が多いか、夏は暑いのかといった長期予報まで見通して、キャンペーンやイベントを準備する必要もあるのだ。

だが、もっとも気をつかわねばならないのが強風と雪。風速20メートルを超えたら練習場のネットを下げなくてはならない。また降雪によってネットに着雪すると、重みでネットが切れてしまい営業できなくなる。また周囲にも危険があるので、この場合もネットを急いで下げなくてはならない。

東宝調布スポーツパークの練習場の場合、周囲の高いネットだけでなく、200ヤードより先は地面もネットになっているため、なおさらネットに気を配る必要がある。雪が軽いのか、重いのか、雪に含まれる水分量まで気にかけているのだ。

台風が関東直撃とか、積雪の天気予報がでたときは、スタッフの一部は夜通し待機することになる。支配人も帰宅後に再び練習場にとんぼ返りしなくてはならない。しかも夜半の積雪、翌日は天候が回復することになると、お客さまは営業していると思って来場することも多い。そのため朝までに営業できる準備を整えておく必要がある。

もしもネットが切れてしまったら、専門業者から取り寄せることに。ところが雪の翌日は業者もパンクしてしまうので、まずはネットが切れないようにいかに工夫するかに苦心する。東宝調布スポーツパークはショートコースを併設しているため、散水用の大型ポンプが設置されている。それをフル活用することになる。

太くて長いホースを何本もつないで、ネットや地面に放水して雪を溶かしていく。その様子はまるで消防士さながらだ。ネットの雪を溶かし、人工芝にも放水してボールが回収できるようにする。もちろん駐車場の雪かきもすませなくてはならない。ゴルフやテニスのコーチまで、急遽、手伝いに参戦することもある。こうした限られたスタッフによる、夜通しの突貫作業が降雪時にはあるという。

ラウンドする機会が限られるアマチュアゴルファーにとって練習場はなくてはならい存在。私たちがいつでも練習に励める環境を作るために、陰ながら支えてくれるお仕事がある。

東宝調布スポーツパーク/230ヤードのレンジは1F30打席、2F30打席。各打席全自動ティアップ機を備える。さらに2Hでドライバーが使用できる9Hのショートコース、天然芝アプローチ、バンカー練習場も併設。混みあう週末の待ち時間は長くても40分目安。打席料が1時間300円。ボール料金は平日13円~、土日祝が16円~。打ち放題料金などあり。営業時間/平日6:30(12~3月7:00)~22:00、土日祝6:00~22:00 ●東京都調布市多摩川2-29-1 TEL.042-444-0007

DE TRAVEL AGENCY/家族も満足させられるゴルフトリップ vol.2

ホテルキーフォレスト北杜( 山梨県/八ヶ岳・小淵沢)

大自然に囲まれたヴィラで深呼吸を

ヴィラ・キーフォレスト北杜のエントランス

斬新で前衛的な外観が特徴的な「ホテルキーフォレスト北杜」。「小淵沢アートヴィレッジリゾートアンドスパ」の施設内に併設するホテルからは、八ヶ岳や南アルプス、富士山などの山々を一望できる。

山梨県・北杜市の自然からインスピレーションを受けた客室は、温かみのあるアンティークなインテリアで統一。清らかな湧水、肥沃な土、繁茂な植物、明るい太陽の光、澄んだ空気と壮大な山々をコンセプトにした、個性豊かなお部屋ばかりだ。

ヴィラのベッドルーム

ホテル棟から徒歩5分ほど離れた場所にある「ヴィラ・キーフォレスト北杜」は敷地内にたった2部屋のみの贅沢な空間。杜の中にひっそりと佇むヴィラで、周囲に気兼ねなく家族での時間を過ごせる。

広々と開放的なテラス

自然に囲まれた客室には、広いテラスにデッキチェアを完備。澄んだ空気に包まれながら深呼吸すれば、日頃の疲れも吹き飛ぶくらいリラックスできるに違いない。ハイセンスな空間に共感できるモダンなファミリーにおすすめ。

ディナーもハイクオリティだ

 

山梨県北杜市小淵沢町10248-16

tel:05-5136-8755

http://www.artkeith.com/

 

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ベストスコアを支えてくれる仕事人/若手インドアゴルフスクールコーチ

せっかくお金を払って教えてもらうなら、やはりキャリアや実績のあるベテランコーチがいい。そう思うのは、ビギナーでも上級者でも変わらないはず。そんなアマチュアゴルファーからの信頼を得るために、コーチ稼業に励むゴルフスクールの若手レッスンプロは多い。。彼らのお仕事の中身と発展途上ゆえのジレンマとは?

宇津野コーチはさわやかなスポーツマン

お話をしてくれたのは、インドアゴルフスタジオ、四谷ゴルフ倶楽部の宇津野勇気さん(29歳)。高校からゴルフ部に所属。日体大を中退後、富士桜カントリー倶楽部で5年間研修生をしながらプロテストにチャレンジするも夢は叶わず。研修生のときのキャディ経験で感じたアドバイスをするおもしろさ、人と話すことが好きだった性格から、教える側を目指すことに。大手スポーツクラブのゴルフインストラクターを経て、JGRA認定レッスンプロ資格を取得。この春から四谷ゴルフ倶楽部に入社。所属する人のレッスンプロの中でもっとも若手。 

休日の場合、1030分出社。11時からレッスンがスタートする。グループ、マントゥーマンがあり、レッスンは30分刻みで行われる。たとえば年配の方には褒めることを重視したり、若い方には、自分が近い世代であることを活用してコミュニケーションを深めたりと、レッスン内容だけでなく教え方にも気を配る。レッスンの最後に次回の予約を聞くようにするのも、営業戦略というより生徒さんに気を配るホスピタリティの一環ととらえる。 

スキルアップのためのアドバイスだけではなく、それを最大限に生かすためにはおもてなしの感覚も求められる。最終のレッスンが終わる22時から片づけと清掃。マットが汚れていないか、ボールは整然と並んでいるかなど細部まで気を配る。予約次第では退社時間まで休憩なしになることもあるとか。 

ゴルフスキルがあるだけでは信頼されるコーチにはなれない。 

レッスンのコンセプトや核となるメソッドは当然スクール内で統一されているが、実際に生徒さんを前にレッスンするときのノウハウは人それぞれ。大規模なスクールではないのでコーチの研修会が行なわれるわけでもない。先輩コーチのレッスンを見たり、都度つど質問しながらスキルをあげて、コーチとしての信頼度を高めていく。 

教えるだけでなく細かな気遣いも仕事の一部

宇津野コーチが研修生時代にキャディとしてアドバイスしていたときは、118Hだけの一期一会的な感覚だった。ところがスクールは週に1回とか継続したつきあいになる。だから言葉としては月並みながら、楽しく、おもしろいレッスンになるように努める。言葉少なく、ワンポイントしかいわないコーチより、いろいろしゃべった方が楽しい時間になるはずだからだ。とはいえ必要以上に話すことが苦痛な生徒さんもいる。そうした生徒さんの嗜好をすばやく見抜いていくこともとても大切だ。ゴルフスクールは学びの場でありながら、同時にコミ力が問われる、マン トゥ マンのサービス業でもあるだ。 

大切なのは言葉。感覚的に自分が1回発した言葉だけで、思い通りに理解してくれる生徒さんは20%いるか、いないか。これが宇津野コーチの自己分析だ。今、先輩コーチのレッスンを見ていて感じているのは、もっとはっきりと言い切ること。自身がよく使ってきた「~するといいですよ」という言い回しには「?」が残るのではと思いはじめた。先輩がよくいうのは「~してください」。こうしたある種の言い切りの方が生徒さんは悩まないのではと気づいた。ゴルフのスキル以外に学ぶことはたくさんある。 

生徒さんの中には会社の社長など、社会的地位が高い人もいる。もちろん他の生徒さんと変わらず接するように心がけるが、相手が相手ゆえ、どこか言葉が気後れしてしまうこともある、というのは正直な思いだろう。ところが先輩コーチを見ていると、言い切りを通り超して、なんと「こうしないとヘタになるから!」ときっぱりという。こうしたコミュニケーション能力は、まだ若い宇津野コーチには高いハードル。舌を巻くばかりだ。 

まだまだキャリアの浅いコーチ稼業とはいえ、生徒さんから「この前コースへ行って、先生に言われたことを守ったら、いいショットがたくさん出た」といったうれしい報告を聞くと、自分が教えてきたことが正しかったかなと思えて、本当にホッとするという。肩の重荷が降りたような気分なのだろうか、それは弾けるような解放感らしい。コーチという仕事の重みなのだろうか。 

通う立場は上手くなるはずと信じて、スクールのコーチの教えを乞う。そんな思いに応えるために努力を重ねる若手コーチも、ゴルフの1日を支えてくれる人のひとりだ。 

YGC Group

四谷、都立大学でインドアゴルフスタジオを運営。グループ、マン トゥ マンのレッスン、さらにラウンドレッスンを行う。最新シミュレーターや動画を用いたスイング分析によって、ビギナーから上級者まで結果を出す指導を目指す。どちらのスクールも駅間近のロケーションで仕事帰りにレッスンを受けられる。四谷ゴルフ倶楽部 TEL.03-3225-3700 都立大学ゴルフクラブ TEL.6459-5672